2013年08月07日

黒猫リッチー物語

043南の島のりっちー君.jpg

あなたは犬派?それとも猫派?

ペットの中で人気を二分する犬と猫。
私はどっちも大好きです。
本当は犬を飼ってみたいけど、今の現状はとても飼えません。

猫は一度だけ飼った事があります。
厳密には飼ったと言うよりも、一緒に家に居た。という方が正しいと思いますが。
なんせ私はまだ学生で実家に住んでいましたから、私が飼っていたとは言いがたい。

その猫が、今私のマイキャラクターにもなっているりっちー君なのです。
そうです。りっちー君は実在したのです(笑)
名前もそのままリッチーでしたし、雄の黒猫で、しっぽも90度に曲がっていました。
では、リッチーがどのようにして、我が家の一員となったのか?
そしてあっけない別れとは?

私がりっちー君を誕生させたのは、実在したリッチーへの気持ちからです。
それでは、黒猫リッチーの物語のスタートです(^o^)

時は1980年代。
大阪のうどんで有名なお店に、私の10歳上の姉が勤めていました。
当時、私はまだ中学生。奄美大島の中学校へ通っていました。

姉はお店の寮で生活をしておりました。
その寮に野良猫が住み着いていたらしく、その野良猫が子供を産んだ。
このままでは、寮の中が野良猫だらけになる。と言う事で野良猫退治をする事になったそうです。
皆で野良猫を取っ捕まえようと、野良猫を追っかけた。

逃げる母親猫の後を、必死で子猫達も追っかける。
そして屋上まで逃げて行った野良猫達は、隣の建物へ次々とジャンプして逃げていった。
ところが、最後の一匹だけ、ジャンプ出来ずに行くか行くまいか、決断出来ずにオタオタしている。
小さな黒猫だけが、一匹取り残されてしまった。

その猫をどうするか?となった時に、私の姉が自分で飼う事を申し出たようです。
実は姉は退職する事が決まっていて、故郷の奄美へ帰る間際だったのです。
そんな訳で小さな黒猫は、野良猫から飼い猫としての生活が始まります。

名前はリッチー。
当時、HardRockを聴きまくっていた姉が、大好きなDeep Purple・Rainbowのギタリスト、リッチーブラックモアからつけました。
黒猫のBlackから、リッチーを命名したのでしょう。
こうして黒猫リッチーは、姉とともに大阪から奄美へと移り住む事になります。

奄美へとやって来たリッチー。
すぐに家にも慣れますが、ここで一つ大問題が。
実は母が大の猫嫌いだったのです(笑)
私の母は猫嫌いと言うよりも、動物全般、あまり好きでは無い。
昔の人ですからね。動物を飼うのは食料にするために、飼っていた時代。
ヤギとか鶏とか、そんな動物は人と切り離して育てました。
だから、人と動物が一緒に住むという事から受け入れがたい。

しかし、そんな母の事等お構いなしに、「自分で面倒みるから」と姉はリッチーを連れ込みました(笑)
こうして、我が家に姉と黒猫リッチーが加わりました。
リッチーは家の前の畑で、元気に走り回る一日。
畑の中でじっと身を潜めていたと思うと、飛んで来たモンシロチョウを捕まえようと、必死のジャンピング。
もちろん捕まえたためしはありません。

のびのびと生活していたリッチーですが、ここでまた新たな転機が。
飼い主である姉が結婚する事になり、家を出る事になったのです。
奄美へ来てまだ一年も経たない。
そんな中でリッチーは、飼い主である姉とお別れする事に。

しかし、猫って気ままですからね。
猫は人に付かずに家に付くって、まさしくそのとおりです。
それに、リッチーは猫嫌いの母から、いつも餌をもらっていたので、姉が居なくなっても何も変わりませんでした(笑)
姉も同じ市内で住んでいたので、しょっちゅう家にやって来ます。

この頃から、リッチーは私との接点が多くなって来ました。
私とじゃれて遊んだり、私がヘッドフォンを付けて、エレキを弾いていると、興味を示して弦を引っ掻いたり。
遠くの畑の方で遊んでいても、リッチーと呼ぶとすっ飛んで来ました。
大好物はスルメ。スルメの袋を開ける音を聞いただけで、遠くからでもすっ飛んで来ます。
だから呼んでも来ない時や、姿が見えない時は、空き袋を音をたててならすと、必ず戻って来ました。

恋の季節になると、リッチーもまた雄の定めでしょう、夜になると雌を求めて外を彷徨っていました。
2〜3日、姿を消した事もありました。
きっと私たちの知らないところで、自分の家族を持っていたのだと思います。
しばらくすると、リッチーとソックリな小さな黒猫を見かける様になりました。
私は勝手にジュニアと呼んでいました。

リッチーとの生活が4年程続きました。
私は高校3年生になっていました。
リッチーが我が家に来る前は、古い我が家ではよく天井裏をネズミが走っていました。
ところがリッチーが来てからは、ぱったりといなくなりました。
すっかり我が家の一員となっていたリッチー。
このままリッチーとの生活が続くと思っていました。
少なくとも、私が高校を卒業して就職で奄美を離れるまでは。

別れは突然でした。
学校から家に帰って来ると、リッチーの姿がありません。
母に訊ねると、結婚した姉の旦那の実家に預けたと言うのです。
同様にネズミが出て困っていた時に、我が家でネズミが居なくなった事を聞いて、リッチーを連れて行ってしまった。
母からすれば、ちょっとレンタルしたような感覚だったのでしょう。

しかし、猫は家につく生き物です。
突然知らない所へ、知らない人に連れて行かれたら、どうなるか。
話によれば、リッチーは家に着いた瞬間、外に逃げ出してしまい、そのまま姿を見せなくなってしまった。
当然と言えば当然です。
誰も知らない、どこなのかも知らない所へ、突然放り出されたのですから。

結局、リッチーはその後、一度も姿を見せず、私とも永遠の別れとなってしまいました。
あまりにも突然の、あっけない別れ。
誰も責める事も出来ません。
リッチーを預けた母も、預かった姉の旦那の実家も、こんな結末になるとは想像していなかったのでしょう。

最後は、また野良猫となってしまったリッチー。
私たちと生活をともにした時が、リッチーにとって幸せだったのか?
それは私には解りません。
ただ、一つ言えるのは、私はリッチーとともに暮らした4年間は、とても楽しい思い出として心に残っています。
最後まで面倒を見てあげられなかった悔しさもありますが、リッチーの事を忘れたく無い気持ちが強くて、黒猫りっちー君を誕生させました。

リッチーが再び野良猫となった、姉の旦那の実家周辺は、飲屋街がある地域です。
おそらく野良猫となっても、食べ物には困る事は無かったと思います。
もしかすると、新たな飼い主を見つけて、そこで幸せに暮らしたかも知れません。

黒猫リッチーは、大阪生まれの野良猫です。
奄美へ旅して、奄美で楽しい思い出を沢山作って、そして私の前から再び旅立って行きました。
私の作品で、黒猫りっちー君が、いろんな場所を旅しているのも、そんな想いが反映されているのかも知れません。

いかがでしたでしょうか?
黒猫リッチーの物語。
黒猫りっちー君を目にする時、モデルになったリッチーが居た事を、少しでも思い出して頂ければ幸いです。
posted by island(ふくはらしゅんじ) at 23:55 | Comment(0) | 日記
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