2015年10月20日

根深い見えない問題

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今、テレビで問題として騒がれている「マンション傾き問題」。
実際にマンションに住んでいる人にすれば、とんでもない大問題。
もし自分がその立場だったら・・・と考えると、はらわた煮えくり返ってくる。

マンションが傾いたのは、土台づくりの段階で、データ改ざんなどの手抜きがあったため。
本来、マンションなどの大型建築を行う場合、地盤が固い支持層と呼ばれるところまで、しっかり杭を打たなければならない。
今回、支持層に届いてない杭が、いくつもあるようです。
そのために、マンションが傾いてしまった。

なぜ、このような手抜き工事が行われたのか。
一番に考えられるのは、工期の短さではないかと言われています。
マンションは販売の時期が決まっています。
マンションだけに限らず、人が移り住んでくるタイミングというのは、やはり新年度が多い。

3月末ごろに引っ越してきて、新年度・新学期の4月から、新しい住まいでの生活を始める。
そのため、マンションは3月には入居可能な状態になっていないといけない。
逆算していけば、建築にどれだけの時間が必要かわかる。

しかし、その工期が十分に取れないとしたら。
土台工事などは、下請けの下請けの、さらにまた下請けという業者が多い。
そうなると、無理な工期でも受けざるを得ない。
無理な工期での作業は、手抜き工事を誘発しやすい。

今回の件はわからない。
しかし、その可能性は十分にある。
人は急かされると、少々ミスがあっても「まぁいいか」となりがち。
あってはならない事だけど、あっても不思議ではない。

今回の問題は、地下深く見えないところの問題だけに、根は深いと思う。
単純に「業者の手抜き工事」というだけでは済まされない。
無理な工期での受発注が、当たり前の状態になってはいないか。

本来、技術革新や作業効率を高めるなどして、工期を短縮化するべき。
しかし、それがなく、単に工期を縮めていたとしたら、それはミスや手抜きを誘発するだけ。
怖いのは、これが建築業界の常識になってはいないか?と思う事。

土台工事で手を抜かれても、普通の人には判断できません。
最終的に被害を被るのは、今回のように買った顧客側です。

これは建築業界だけの話ではないと思います。
なんでも短納期・低価格・高品質が求められる。
より良いものを得ようと思えば、それなりの時間とお金が必要。
私の仕事も同じです。
早く良いデザインを安く作れ!!って言われても、それは無理な話。

企業努力でニーズに応えるのは大事。
しかし、それが圧力になり、ストレスになって、手抜きになっては意味がない。
今、どの業界でもこれはあり得ることだと思います。

時間短縮やコストダウンというのは、本来技術革新や効率を上げることで達成できる。
それを社員や従業員の努力に頼るのは間違いです。
人間は楽をしたい生き物。
楽をするために、どのように工夫したら良いか?を考えるのが効率化。
さらに楽にするために、開発するのが技術革新。

マンパワーだけに頼ると、今回のようなことが起こり得る。
また、働く側の意識も大事。
どれだけ厳しい状況でも、やはり手抜きはいけないという、本当のプロ意識を持たないといけません。
例えそれがアルバイトであろうとも。

今回の問題は、様々な問題が浮き彫りになっている気がします。
でも、地下深くの問題だけに、見えないように、問題が表面化しない。
下請け業者の手抜き工事と切り捨てるのではなく、私たちの暮らし、そして仕事、教育にも関わる問題だと思う。
目に見えないと思っていても、いい加減なことをやると、嘘をつくとこのように暴かれる。

昔の人はよく言ったものです。
「お天道様は見ているで」
どんな状況下であれ、真面目にコツコツ頑張る。
それが一番大事なことだと思います。
posted by island(ふくはらしゅんじ) at 23:45 | Comment(0) | 私の思うこと
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